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TOP &GROWアカデミー コラム 経営者のためのSNS戦略(1) 「バズ」を捨てて売上・採用に直結させる設計図

経営者のためのSNS戦略(1) 「バズ」を捨てて売上・採用に直結させる設計図

2026.01.07

「SNSを始めたが、担当者が疲弊しているだけで成果が見えない」

「フォロワーは増えたが、売上にも採用にも繋がっていない気がする」

もしあなたが経営者で、このような悩みを抱えているなら、その原因は「投稿内容」ではなく「設計」の段階にあるかもしれません。

多くの企業が陥る最大の罠は、目的を曖昧にしたまま「とりあえず更新すること」自体が目的化してしまうことです。しかし、ビジネスにおけるSNS運用の目的は「バズること」ではありません。「成果が積み上がる仕組み」を作ることです。

本連載(全3回)では、専門用語を最小限に抑え、今日から回せる実践的な「SNS戦略」を解説します。第1回となる今回は、すべての土台となる「戦略設計」についてです。

まずはスマートフォンを置き、設計図を描くことから始めましょう。

なぜ多くの企業SNSは「更新するだけ」で終わるのか

SNSは広報ツールではなく「成果装置」である

経営者が最初に認識すべきことは、SNSは単なる情報発信の場ではなく、売上(問い合わせ・来店・成約)と採用(応募・面談・入社)に直結させるための「成果装置」であるという点です。

「認知拡大」という曖昧な言葉に逃げてはいけません。認知はあくまで手段であり、最終ゴールは「行動してもらうこと」です。

  • 到達(どれだけ届いたか)
  • 反応(どれだけ心が動いたか)
  • 転換(どれだけ行動に変わったか)

この3つをシビアに計測し、90日で形にするつもりで取り組む必要があります。漫然と更新を続けるのではなく、「型を作ってから量を回す」順序を守りましょう。

STEP1:目的を「数字の一行」に落とし込む

戦略なき運用を避けるために、まずは目的を具体的な数字を含む一行に落とし込みます。

「ブランディングを強化したい」「若手の人材が欲しい」といった言葉だけでは、現場は動きようがありません。以下の「併記ルール」に従って書き出してください。

【併記ルール】

「どの人に」+「どの行動を」+「何件/何%」させるか

売上を目的とするSNS戦略

漠然と「売上アップ」とするのではなく、SNSから直接狙える指標(KPI)を設定します。

  • 悪い例:「問い合わせを増やす」
  • 良い例:「30代の経営者層からの、毎月のサービス資料請求を+30件にする」

採用を目的とするSNS戦略

採用難易度の高い現代において、SNSは求職者への強力なアプローチ手段です。

  • 悪い例:「いい人がいたら採用したい」
  • 良い例:「エンジニア経験者からの、毎月のカジュアル面談応募を+15件にする」

この一行が決まって初めて、どんなコンテンツを作るべきかが見えてきます。

STEP2:SNSで誰に何を届けるか(軸を一本に絞る)

目的が決まったら、次はターゲット(ペルソナ)と提供価値を定義します。ここで重要なのは「軸を一本にする」ことです。あれもこれもと欲張ると、誰にも刺さらないアカウントになります。

「誰に」:ペルソナを深く掘り下げる

「20代男性」といった属性だけでは不十分です。その人の背景まで想像してください。

  • 年齢・職種
  • 悩み:(今、何に困っているか)
  • 決定権:(自分で購入・応募を決められるか)
  • よく見るSNS

「提供価値」:相手が得する情報は何か

ここが最も重要なポイントです。絶対に「自分の言いたいこと」から始めないでください

ユーザーはあなたの会社の宣伝を見たいわけではありません。自分にとってメリットがある情報だけを探しています。

  • 解決策(困りごとを解消できる)
  • 比較(選び方の基準がわかる)
  • 安心材料(失敗しない保証が得られる)

常に「相手の困りごと→答え」の順で構成することを意識しましょう。

STEP3:コンテンツの「3本の柱」を立てる

「毎日ネタを考えるのが大変だ」という声を聞きますが、それは投稿内容をその都度考えているからです。

ビジネスで成果を出すために必要なコンテンツは、以下の3つの柱だけで十分です。これ以外の投稿をする必要はありません。

①信頼の柱:「選んで大丈夫」と思わせる

購入や応募のハードルを下げるためのコンテンツです。

  • 実績、事例紹介
  • お客様のレビュー
  • 受賞歴、第三者の声

②価値の柱:「役立つ」を毎週供給する

見込み客との接点を保ち、専門家としての立ち位置を築きます。

  • ノウハウ、How-to
  • チェックリスト
  • 短い比較表

③人の柱:「この人たちと働きたい/買いたい」

最後の一押しとなる「感情」に訴えるコンテンツです。特に採用において強力な武器になります。

  • メンバー紹介
  • 働き方のリアル、裏側
  • 企業のミッション

曜日で固定して運用する

この3本柱を、例えば「週3本」の投稿スケジュールに落とし込みます。

  • 月曜日:価値の柱(週の始まりに役立つ情報を)
  • 水曜日:信頼の柱(実績を見せて安心感を)
  • 金曜日:人の柱(週末前に会社の雰囲気を)

このように曜日で固定することで、運用の一貫性が保たれ、見る側も習慣化しやすくなります。量を増やすのは、この「質と一貫性」が担保できてからです。

SNS戦略は「設計図」を描くことから

第1回では、SNSを「成果装置」に変えるための戦略設計について解説しました。

  1. 目的を数字の一行にする(誰に、どの行動を、何件)
  2. 相手の困りごとを起点にする(言いたいことより、役立つこと)
  3. 投稿は「信頼・価値・人」の3本柱に絞る

これからSNS運用を始める、あるいは立て直す場合、最初の1~2週間は投稿しなくて構いません。まずはこの設計図を社内で議論し、ペルソナと3本柱を決定することに時間を使ってください。ここがブレていると、後の運用がすべて無駄になってしまいます。

さて、設計図ができたら次は「制作」です。

「そうは言っても、毎週投稿するネタが思いつかない」

「動画を作るリソースがない」

そんな経営者のために、次回は「ネタが無限に湧くマトリクス」と「効率的な制作手法」について解説します。

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